中国語の“使”を日本語に訳す方法
2017-03-15蔺敏
【摘要】中文的使役形通常是用“叫”、“让”、“使”等使役介词来表示,翻译成日文时,通常翻译为“~に?させる”句型。但是,这只是中文使役形的基本的翻译方法,在文章的实际翻译中,除此之外还有很多种翻译方法。另外,如果只使用“?させる”这一种句型的话,有时可能会导致翻译文不达意。本文试图通过各种实例来探讨中文使役形的翻译方法。
【关键词】中文;使役形;翻译方法
一般に使役形とは、使役介詞の「叫」·「让」「使」などを用いた「叫·名詞·動詞」の型を持ち、(~に~させる)と訳するものである。しかし、それは使役形の基本的な訳し方であって、実際の文章の中では、それ以外にいろいろな訳し方や使い方がある。
使役形とは(~させる)式だけであるといった固定した考え方にとらわれると、時にはなはだ、ぎこちない非日本語的な翻訳調に陥る危険がある。以下に実例を挙げながら使役形の種々相を説明しよう。
一、(~するようにする)と訳すもの
(~するようにする)と訳せる「使」を用いた文章を若干挙げよう。(~するように)であるから、これは「以便」に近いものと考えてよい。
1、目前開始的一年整训计划,军事整训与政治整训应该并重,并使二者互相结合。
訳:いま着手している1か年の整備·訓練計画は、軍事の整備·訓練と政治の整備·訓練をともに重視するとともに、両者を互いに結びつけるようにしなければならない。
2、这样,在帝国主义侵略我国的时候,就会使他们寸步难行。
訳:そうすれば、帝国主義が我が国を侵略したとき、彼らを身動きできないようにすることができる。
ここに挙げた例を、(AがBに~させる)式に訳すことは、不可能ではない。しかし、その訳語は日本語らしくない。この使役形文章の翻訳の仕方は上の方から下の方に、語序に従って順訳していき、「使」の前で一息入れて、(そして、それによって)といった感じを持ちながら、(~するように)と訳すことである。ポイントは(そして、それによって)という挿入を心中に想定してみて、それで後がうまくつながるかどうかを考えてみることである。つまり心中に想定するが表には出さない。
二、(それによって、こうして)と訳すもの
これも、前項の一のやり方から、当然派生してくる訳し方である。語序にしたがって、上から下に順訳してくるが、「使」を境界にして、それからあとは(そして、それによって、こうして)という具合に結論的な方に持ってゆくのである。
1、但是我始终记得十四五岁的时候,俄罗斯文学唤醒了一个中国青年的灵魂,使我懂得热爱文学、追求人民的友谊,使我在六十年的创作生涯中始终保持一个艺术家的良心。
訳:しかし、私は、十四五歳のころ、ロシヤ文学が中国の一人の若者の魂を呼び覚ましたことを今でも覚えている。それによって、私は文学を愛すること、各国の人々の友誼を求めることを知り、60年にわたる創作の生涯を通して、芸術家としての良心を保ち続けることができたのだ。
2、你们妄想在我国边疆地区组织叛乱,只不过使我国各民族革命人民可以进一步擦亮眼睛,肃清特务,彻底消灭叛匪。
訳:君たちは、我が国の辺境地区で反乱を起こそうと夢見ているが、これによって、我が国各民族の革命的人民はいっそう目を見開き、特務を一掃し、反乱匪賊を徹底的に消滅するようになるだけである。
三、(によって)と訳すもの
「A使B動詞」は、(AがBに~させる)であったが、Aの部分がとくに非人格的なものであり、動作の主体となりにくい場合においては、(Aによって~させる)ものと見なして訳すことがある。
例:任何谎言都不能使苏联政府逃脱自己的罪责。
訳:ソ連政府はどのような嘘をついても、自分の罪責を逃げれることはできない。
この訳文は、(~についても)とあるのは(嘘をつくことによっても)の意味である。
四、中国語と日本語で語序が逆になるもの
使役介詞を中心にして考えた場合、これまでの者は、とにかく上から下へと中国語の語序は大体そのまま、日本語文に持ち込むことができた。しかし、ここに挙げるグループは、日本語移す際に使役介詞を境界にして前後逆転し、後の部分が、前の部分の目的理由となって先に出てくる。
1、这一方法必须普遍地提倡(A),使各级领导干部都能学会使用(B)。
訳:各級の指導的幹部が、皆この方法を身に着けるように(B)、この方法を広く提唱しなければならない(A)。
2、把他的毛病治好(A),使他变成一个好同志(B)。
訳:よい同志になれるように(B)、その病を治す(A)。
この二つの例の共通点は、日本語訳が、中国の語序に逆らって、下の方から逆転して、いわゆる逆序訳になっていることである。これを図式化すると次のようになる。
中国語:(主語·動詞)A使(主語·動詞)B。
日本語:(主語·動詞)Bできるように(主語·動詞)Aする。
すなわち、A,Bはそれぞれ主述文であるが、「使」を境界して、BはAをするための目的や理由の説明となっており、日本語に訳するには全くきれいな逆序訳となる。上に挙げた二つの例を上から下に向けて、順訳することは、不可能ではない。しかし、ここに挙げた諸例文の主張する本旨は、前の方のAにあたるところにあるのだから、日本語訳としては逆訳を施して、Aを後の方におくのが正しい。
五、(~するには)と訳すもの
前項の四とたいへん似たものに「要使…」がある。「要使」は、普通、文章のはじめに出る。日本語訳に際しては、大体上から下に中国の語序をたどって訳していける。「要使」の翻訳は(~するには)とするのがもっともよい。少し例を挙げてみよう。
1、要使我国富强起来,需要几十年艰苦奋斗的时间,其中包括执行厉行节约,反对浪费这样一个勤俭建国的方针。
訳:我が国を豊かにし、強くするには数十年という刻苦奮闘の時間が必要であり、その中には、節約を励行し、浪費に反対するという勤倹建国の方針を実行することも含まれている。
2、要使认真谈判有可能,就必须采取老老实实的态度,而不能采取伪善的态度。
訳:真剣な交渉を可能ならしめるには、誠実な態度をとるべきであって、偽善的な態度をとってはならない。
上の二つの例をよく眺めると、共通の性質があることに気付く。すなわち、二つとも大体次の形となっている。
中国語:要使·[動詞句]A「動詞句」B。
日本語:AするにはBをする必要がある。
また、Bの中には必要、当然を示す能願助動詞「需要、必然、得」などを含むことが多い。日本語訳文に「AするにはBをする必要がある」となる。
【作者简介】
蔺敏(1985—),女,硕士研究生学历,四川西南航空职业学院助教,主要研究方向:日语语言文学。